2017年9月2日土曜日

インターネットってどこにあるの?

このブログをお読みいただいている方からいただいた質問の中に、「インターネットって具体的になんなのでしょうか」というものがありました。「夏休み子ども科学電話相談」にも同じような質問がありました。今や多くの人々が活用しているインターネットですが、同じように不思議に思っておられるかたも多いと思います。

インターネットは、テレビとかパソコンのように形のあるものではなく、実体が目に見える形で存在しているわけではありません。インターネットとは「コンピューターの集合とそれらを結ぶ電話回線や無線回線をまとめたもの」ということができると思います。会社組織と同じようなものでしょうか。本社や支社の建物は確かに存在しますが、会社は建物だけでは成り立ちません。その会社のはたらきを担う社員が決まったルールで仕事をしていて、全体として会社を成り立たせています。そういう意味で、「これが〇〇株式会社本社です」ということはできても、「これが〇〇株式会社です」と示すことはできませんね。

たとえば、このブログを読むために何をしているのか、具体的に考えましょう。私はこのブログの文字情報を、Google が管理しているコンピューターに保存させます。このブログが保存されているコンピューターには「住所」が割り振られていて、それが「アドレス」このブログでは https://st-journalism.blogspot.jp です)。このアドレスは、インターネットを構成しているコンピューターのうち、住所を教えてくれる案内係の役割をする世界中のコンピューター(これをDNSサーバーと呼びます)に通知されます。ここまでで、私のブログを見ていただく準備ができました。

では、お読みになるみなさんは何をするでしょうか。まず、パソコンやスマートフォンなどでインターネットに接続しなければなりません。インターネットという世界には、だれでも自由に入ることができるわけではなく、インターネットにアクセスしようとしている人が本当にその人かどうかを確かめなければなりません。インターネットにアクセスするためには、たとえば@nifty や BIGLOBE などのインターネットプロバイダーと契約して、プロバイダーから提供された「アクセスポイント」や「ログインID」、「パスワード」を設定することで、本人かどうかを確認しているわけです。インターネットにアクセスするたびに、この操作を行う必要があるわけですが、実際にはここまでの操作は自動化されていて、パソコンを初めて設定するときやスマートフォンを買ったときに設定されていて、ほとんど意識することはありません。

無事にインターネットの世界に入ることができたら、あとは Safari や Google Chrome などのインターネットブラウザを起動させて、見たいサイトのアドレスを入力すれば、DNSサーバーに保存されている住所のデータを探し出し、私のブログのデータを保管するコンピューターまで道案内して接続する、というわけです。

インターネットを構成するコンピューターには、ほかにもセキュリティー(悪意ある通信かどうかを確認する)を担当するものや、通信を安定に行うための役割をするものなど、多くの役割を担うコンピューターが接続されていて、これらが協働してサービスが提供されるようなしくみになっているのです。

もともとは大学で研究用に活用されていたインターネットですが、今は広く使われるようになっています。それでも、フィッシング(詐欺)サイトや迷惑メールの被害が後を絶ちません。セキュリティーには十分に注意して、インターネットの世界をお楽しみください。

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